おすすめブランディング本の紹介 - 良書8冊 -

この記事では、「おすすめのブランディング本」をカテゴリごとにご紹介します。本を探す背景や目的によって、最適な一冊は異なるでしょう。各カテゴリを参考にして、最適な一冊を見つけてください。

1冊目に読むべき本を探している方は、本記事後半の「最初に読むべき本は無い」ブロックを一読されることをおすすめします。

「アウターブランディング」のおすすめ本

外部向け(=アウター)のブランディングに関する一冊をご紹介します。ここでの外部とは主に「顧客」を指します。自社の製品が市場の中で選ばれるために、ブランドをどのように確立し、育成していくかを考えたい方に最適です。

タイトル:ブランド優位の戦略―顧客を創造するBIの開発と実践
著者:デービッド・アーカー
訳:陶山 計介、小林 哲、梅本 春夫、石垣 智徳

ISBN:9784478501443
定価:4,840円(税込)
デービッド・アーカー氏というブランド論の第一人者による著書です。この本では、ブランドをお金や設備と同じように資産と考え、どのように強化していくかについて論じられています。現代のブランドに対する考え方の基礎となる内容です。また、企業側が「連想させたいものや、体感させたいもの」として定めるBI(ブランドアイデンティティ)や、その実現のために提供する「便益」、そして伝え方について整理されています。

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「中小企業向けブランディング」のおすすめ本

中小零細企業が取り組みやすいブランディングについて扱った本をご紹介します。この本は、中小企業におけるブランドの重要性や企業特性を活かしたブランディングについて学びたい方に最適です。中小企業では人材・資金・物品の不足が課題となる中、事業成長を実現するためにブランディングに取り組もうと考える方に良いでしょう。

タイトル:小さな会社のはじめてのブランドの教科書
著者:高橋 克典

ISBN:9784478100028
定価:1,650円(税込)
この本では、製品のポジションを絞ることや既存の資産を活用してブランディングする方法などが紹介されています。デザインに高額な費用をかけたり、大規模なプロモーション費用を捻出することは難しいかもしれませんが、それでもブランディングに取り組むためのヒントを見つけるのに役立つでしょう。

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「ブランディングの事例」を知るためのおすすめ本

具体的な社名や製品名の事例とともに、ブランディングについて学びたい方向けの一冊をご紹介します。この本は、ポジショニング戦略で有名なアル・ライズ氏とその娘、ローラ氏による共著です。

タイトル:ブランディング22の法則
著者:アル・ライズ、ローラ・ライズ
訳:片平 秀貴

ISBN:9784884970734
定価:1,870円(税込)

この本では、ブランディングの法則を解説しています。例えば、「何かをすると、何かが起きる」といった法則や、「あるブランド地位を得るには、あることが必要である」といった法則性を、実在する製品や企業名と一緒に紹介しています。これにより、実際の製品を知ることで、ブランディングへの理解を補完することができます。

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「初心者向けブランディング」のおすすめ本

ブランディングについて学び始める方や、ブランディングに取り組むかどうかを考える方におすすめの一冊をご紹介します。この本は、用語や要素の説明が丁寧にされており、初心者でも理解しやすい内容です。ブランディングについて知識を深めたい方に良いでしょう。

タイトル:ブランディング 7つの原則
著者:インターブランドジャパン

ISBN:9784532321581
定価:3,080円(税込)

商品のネーミングをブランドへ高めていくための具体的なステップが紹介されています。
ブランドの価値を金額換算し、本書のタイトルにもなっている「7つの原則」というフレームワークを用いて、整理・分析し、ポジションを検討し、ガイドラインを整備し、最終的に実行と仕組化、効果分析まで進めていきます。

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「ブランディングの基本」を学ぶためのおすすめ本

ブランディングという言葉を知っている程度で、基礎基本から体系立てて学びたい方におすすめの一冊をご紹介します。

タイトル:ブランド戦略論
著者:田中 洋

ISBN:9784641165106
定価:4,400円(税込)

「ブランディングとは何か?」について、実際に取り組む際の方法や理解を深めるための事例を取り上げ、包括的かつ体系的に解説した一冊です。中央大学ビジネススクールの名誉教授であり、2019年3月まで日本マーケティング学会の会長を務めていた田中氏の著書で、内容は非常に実践的で読みやすいものになっています。

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「その他のブランディング」のおすすめ本

ここまでご紹介してきたカテゴリ外から弊社発刊の書籍を2つご紹介させてください。

タイトル:ブランド・タグライン経営
著者:杉本眞一

ISBN:9784434299131
定価:1,650円(税込)

タイトル通り「タグライン」に焦点を当てています。タグラインは、企業や製品を短く表現する言葉のことです。例えば、ニトリの「お、ねだん以上。」やマクドナルドの「i’m lovin’ it」などが有名です。
この本はタグラインを設定することの効果や、実際に実践する方法を紹介しています。特に、実務の現場で活躍されている方におすすめです。

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タイトル:デザイン経営への7ステップ
著者:大口二郎

ISBN:9784434320002
定価:1,650円(税込)

この本は、デザインとブランドの関係について解説しています。デザインが重要な役割を果たすことで、ブランドが強化されることに焦点を当てています。他の書籍とは異なり、デザインの視点からアプローチしているため、こちらでご紹介させていただきました。

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最初に読むべき本は無い

ブランディングの意味から分からない、基礎の基礎から学びたい方の中には、「最初に読むべきブランディング本」を知りたい方もいるでしょう。
結論から言うと、「最初に読むべきブランディング本」はありません。

基礎の基礎は本で学ばず、この記事上で最低限を学んでいただくとスマートでしょう。できる限り簡潔に、基礎を説明します。

ブランドとは?ブランディングとは?

ブランドとは、商品を他の商品と区別し認識させるもの。ロゴマークもその一つ。顧客はブランドに対しポジティブ・ネガティブなイメージを持つ。

ブランディングとは、持たせたいイメージを定め、作り、伝達し、磨く一連の工程。

ブランディングの目的

優れたブランドは購入時に選択されやすく、ロイヤルカスタマーを生む。価格競争に巻き込まれにくい。人材採用や協業先獲得を効率的にし、社内従業員のエンゲージメントを高める。

ブランディングの種類

  • ブランディングの対象が商品か会社か(プロダクトブランディング・コーポレートブランディング)。
  • 伝達する相手が社外か社内か(アウター・インナー)。社外の場合、対法人向けサービスか対個人向けサービスか(BtoB・BtoC)。
  • 伝達したいイメージは機能的価値か情緒的価値か。

補足として、ブランディングを実施する団体が中小企業の場合や特定業種の場合、ブランディングの対象が地域や人物の場合などでより細分化される。

ブランディングの実行プロセス

  1. 市場、競合、自社の整理
  2. 目指す姿の策定
  3. 表現方法の開発
  4. 広報、社内浸透
  5. 効果計測

ブランディング本の選び方

ここまで紹介した目的や種類のうち、関心の強い領域の本を選ぶことが一つ。
より基礎的な内容を学びたい、具体的な事例を学びたいも一つ。

元も子もない言い方ですが、ご自身の目的から外れた本を読むことも、自社のブランディングを成功させる上で役立つこともあります。迷いすぎず、まずは数冊手に取ると良いでしょう。

まとめ

本を探している方々が目的に応じて簡単に見つけられるよう、カテゴリごとに分けて紹介してきました。”ブランド”というテーマは抽象的な内容が多く含まれていますが、自社や担当製品に合った考え方や実践方法に出会えることを願っています。

※記事内でご紹介した書影は弊社所有の書籍を弊社で撮影したものです。書影の掲載取り下げが必要な出版社様はお手数ですが問い合わせフォームよりご一報ください。
※本記事はプロモーションを含みます。