
ジャンル:歴史
発売日:2025/7/22
書籍概要
前作『神の社は何故そこに ~東経135度47分の神秘~』では、伊弉諾神宮に建つ『陽の道しるべ』を手がかりに、太陽の運行と神社の配置、そしてそれが示す古代の叡智に光を当てました。
春分・秋分・夏至・冬至という太陽の節目に沿って、伊勢神宮、出雲大社、諏訪大社、高千穂神社といった日本を代表する神社が、その方角に並んでいるという事実を、著者は現代の科学的視点から検証。それは、多くの読者に深い感動と知的興奮をもたらしました。
そして本書『神の社は何故そこに2 ~一宮と霊山、神宮の神秘~』では、著者が新たに挑んだテーマ―それは、全国に点在する「一宮」、そして「霊山」や「神宮」の存在に秘められたさらなる神秘です。
「一宮」とは、古代において各国で最も社格が高いとされた神社であり、地域の信仰の中心的存在でした。本書では、それらの一宮が単なる偶然によってその地にあるのではなく、まるで何か大きな意志に導かれたかのように、一定の法則性をもって配置されている可能性に着目します。
さらに、日本人にとって特別な意味を持つ「霊山」や「神宮」との関係性にも踏み込み、それぞれの社が互いに関連し合いながら、日本列島に“神聖な秩序”を織りなしているかのような構図が徐々に浮かび上がります。まるで見えざる「神々のネットワーク」が、大地に織り込まれているかのように。
本書を読み進めるにつれ、読者はこう問いかけられることになります。
太古の人々は、本当に単に地形や利便性のみによって社を建てたのか?
あるいはそこには、『天と地、神と人を結ぶ“壮大な意志”』が働いていたのではないか?
地図を眺めながら読み進めるうちに、普段は気づかない神社の配置の不思議に目が開かれ、思わず現地に足を運びたくなる──
そんな体験が、この一冊には詰まっています。
古代の叡智と現代科学の融合。神社好き、歴史好き、そして“日本の原点”を知りたいすべての人に捧げる、知的冒険の書、第二弾。
神社を通して、私たちは「日本とは何か」をもう一度見つめ直すことになるでしょう。
著者紹介
安藤渉(あんどう・わたる)
1973年生まれ。整形外科医。医学博士。灘高等学校卒業後、1999年大阪大学医学部卒業。関連病院研修後、2006年大阪大学大学院卒業。カルガリー大学留学。関西労災病院、大阪大学での勤務を経て、現在は関西労災病院整形外科部長、大阪大学医学系研究科招聘准教授。専門は関節外科。疫学研究・再生医療研究等にも従事。厚生労働省特発性大腿骨頭壊死症調査研究班研究分担者。