商業出版は難しいのか?

本記事では、商業出版の難しさについてご紹介します。
商業出版をするには、企画や原稿を出版社に送り、採用される必要があります。

昨今、インターネット上では小説投稿サイトも数多くあり、気軽に作品を公開することができるようになりました。
ただ、商業出版として紙書籍を発行することはいまだ難しいものである状況です。

商業出版になるのは○○件の応募のうち1件?

出版社は売上の見込める作品を出版します。ではこの「売上の見込める作品」は応募作品のうち、どの程度の割合でしょうか?
紙の書籍を扱う会社の場合、100件のうち1件でも多いと言われています。
大手出版社では、数千の持ち込みから1タイトルを選ぶといったケースもあるそうです。
電子書籍やオンデマンド出版の場合には、上記割合よりも出版に至る割合は高いでしょう。

ジャンルにより難しさは変わるのか?

小説、実用書、専門書など書籍ジャンルにより難しさは変わるのでしょうか?
結論は変わります。

その出版社の得意とするジャンルであれば、出版されやすいと言えますし、苦手なジャンルであればより難しくなるでしょう。
また、ビジネス書ジャンルは小説と比較し売価が高いため、目標となる部数も低くなる傾向にあります。
弊社でも、ビジネス書と小説では目標部数に差があります。(小説>ビジネス書)

ビジネス書は、著者の経歴や専門性を評価する側面が強いため、専門家としての経験が長く実績が多い場合や専門会社を経営されているケース等では有利に働くでしょう。

出版形態で難しさは変わる?

紙の書籍のほか、商業出版にはオンデマンド出版と電子書籍出版があります。
前述の通り、これらは出版ハードルは低くなります。

オンデマンド出版の場合、売価が高くなりますが、返本リスク・在庫リスクがゼロになることから、採算ラインがとても低くなります。このため、数百部の売上が見込めるタイトルでも採用が可能となるでしょう。(いくつかの出版社では、POD出版の採用割合がほぼ100%のケースもあります。)

電子書籍出版も同様で、出版へのハードルは非常に低くなります。(印税率が低めの出版社では、こちらも採用率100%の会社もあるそうです。)
ただ、国内における電子書籍市場は成長過程にあり、売上もさほど期待できません。
弊社のように、紙の書籍を中心に扱う出版社では、電子書籍出版を積極的には行っていない会社がまだまだ多いです。
(未来、同市場が成熟する中で参入企業は増えるものと思います。)

さいごに

商業出版をお考えであれば、次の点を考えるのが良いと思います。
・小説:内容の面白さは当然ながら、どれだけのファンを抱えているかの観点を出版社に伝えられると良いでしょう。
・ビジネス書:特定の市場に深く精通していること、その業界における経験が豊富であることを伝えられると良いでしょう。
・専門書:ビジネス書同様に、業界内におけるポジション等を書き添えることが重要でしょう。

弊社でも原稿を募集しております。企画や原稿がございましたら、お気軽にご応募ください。