目次
1)箇条書きで企画書に記載すべきものを書き出す
企画書を作成したいと思った時、一番何が大事なのでしょうか。
そう、まずは企画です!内容です!
どういう企画書を作るか…の前に企画のどの部分をハイライトとしたいのかを考えなければなりません。企画の内容を箇条書きで良いので書き出してみましょう。そして自分の中でどういう流れでこの企画を説明したいのか、順番も含めてしっかりと考えてから着手しましょう。
とりあえず、から作り始めるのは事故のもとです。
2)何で作成するか?
企画書といえばパワーポイント!という考えの方も多いと思いますが、企画書の内容によってワードやエクセルの方が良い場合もあります。
また、パワポに慣れていない人の場合はワードやエクセルで作成したほうが見やすいものが作れたりもしますし、自分の得意なソフトを使用して作成して良いでしょう。
また、グラフやイラストが多く入る場合はイラストレータを使って作成するのもオススメです。決まったフォーマットがない代わりに自由に作成できますし、クリエイティブな企画書ができます!オリジナリティを出したい方、また内容上そういった面でアピールしたい方は型にはめず、あえて自由な企画書を作成してみてはいかがでしょうか。
ちなみに筆者は以前TV番組の企画書を作成したことがあり、しかもフォトショップで作成…出来上がりは色とりどり、TV番組ですのでクリエイティブなディレクションが求められる現場でそれなりに褒められもしましたが、面倒だったのはページが増えるごとにデータが重くなること。そして内容の若干の修正にもかかわらず、アシスタントさんがフォトショップを使えなかったがために自分で全部やらなければいけなくなったこと。
企画書もチームで共有する場合は全員が手を加えられるソフトで作成するというのも大事な要素かもしれません。
余談ですが、一度コンペで受け取った企画書が手書きだったことがありました。作成者はPCが苦手だったのか、あえてそういう手法に出たのかはわかりませんがしっかり読まれることもなくボツになりました。理由は簡単で、読みづらい!
いくら丁寧に書かれていても手書きの文字はやはり読みにくいですし、もしかしてこの人PC作業が苦手なのでは?という余計な憶測も呼び、作成した当人の印象も下がってしまっていました。モノによってはそれが良い印象になることもあるのかもしれませんが、時代も時代ですし、企画書はオフィシャルなものですので余程のことがない限りPCで作成しましょう。
3)表紙はわかりやすく
表紙には、企画書のタイトル、作成日(または提出日)、作成者(会社名)を入れましょう。
そして企画書のタイトルはわかりやすくするのが基本です。文字の大きさやフォントにも気を配り、印象の良い企画書を作成しましょう。
作成日(または提出日)を入れるのは、企画書を修正し提出し直しを求められることもあるからです。多くの場合はそうではないかもしれませんが、核は面白いながらも、そのままでは採用が難しい企画などにおいて修正を求められる場合があります。
何度も修正版を受け取った人が「どれが最終形態だったか」をわかりやすくするためにも日付は入れておいたほうが親切でしょう。
4)ページ数が多くなる時は目次を付ける
例えばこの企画書を大勢で見る場合や会議などで使用する場合、ページ数を振っておくと便利です。また、何について書かれているのか一目でわかるので短期間に多くの企画書に目を通さなければならない編集部へ提出する際、目次が付いていて項目が一目でわかるとより親切な企画書であると言えるでしょう。
ここまででも何度が出てきていますが、企画書には「親切心」が必要です。提出先、読み手の状況やその人の性格なども考慮して作成する必要があるのです。
目次を作成するほどのページ数もない場合は、概要のページにしても良いかもしれません。だいたいの企画概要をざっくりと伝えた上で次のページから詳細を説明していきましょう。
5)前半に、企画のコンセプトをしっかりと入れ込む
このコンセプト説明こそ企画書の核であると私は思います。どういうコンセプトでこの企画を立ち上げたいと考えているのか、何故この企画を良いと思っているのかしっかり最初に書いておくことで、一番伝えたい企画の印象が変わります。
例えば缶コーヒーのデザインに関する企画書の場合ですが、仕事の休憩中に飲むことを想定しカフェインを多めに入れた「目が覚める」ことをコンセプトにしたコーヒーだったとします。その「目が覚める」ことをコンセプトにしていることをしっかりと書いていなかった場合、仕事の休憩中に飲むと聞くと「ゆったりと息抜き」することをイメージする人もいると思います。
その持たれる印象により缶の色が「赤」であるのがふさわしいのか「緑」であることがふさわしいのかが変わってくるでしょう。
企画書の作成者と読み手の「今回の企画に対するコンセプト」を同じものにしておく必要があるのです。自分の意思をここでしっかりと伝え、企画内容が正しく伝わるようにしましょう。
6)メインの説明は図やグラフ、アイコンなどを使用する
企画書と一言で言っても様々なタイプがありますが、一般的に言われているのは図やグラフなどを積極的に入れて作成する方が見易いということ。
確かに何かの数字などを含めたデータを伝える際には、文字で数字を羅列されるよりもパっと見て理解できる図やグラフの方が頭に入って来やすいですし先を読んでみようという気持ちになります。
例えば商品の開発企画などの企画書の場合、とにかく最後まで目を通してもらうことが大事だったりしますよね。
そういった場合はとにかく図やグラフ、可能ならイラストなども使用してその企画と言うよりもその企画書に興味を持ってもらうことが大事だと思います。
もちろんビジネス書の企画で可愛いキャラクターはそぐわないと思いますが、何かアイコン的なモノを使って説明するのは効果的です。
もし、ご自身に決まったアイコンやキャラクター画像があるのであればそれを使用しても良いかもしれません。
そしてメインのページには企画の主な内容と、それに伴った考察を記載することが重要です。この企画でどのような利益が見込まれるのか?どのような客層から支持を受けることができるのか?その理由は?など、理論付けた考察はこのページに入れておきましょう。
7)まとめのページ
で、結局なにが言いたかったの?ということにならないようまとめのページを作成しておくことも大切です。
企画書を提出し、自分で説明する機会を設けてもらえる方はこのページが無くても説明することができるかもしれませんが、企画書を提出する場合の多くは提出して返答待ち、ということもあると思います。
その場合にはまとめのページは絶対につけるべきでしょう。
この企画に対する意気込みや、この企画が成功したらどうなるのかといったメインのページで説明したことの補足的な内容や個人的なアピールはこのページに詰め込んで良いと思います。最後のチャンスでもう一押ししましょう。
8)著者プロフィール
企画を提出する際に、作成者(会社名)を付けるのはもちろんですが作成者(会社名)の詳細を著者プロフィールとして載せることもいいでしょう。
今まで自分の経歴や取り組みを併せて伝えることも立派なアピールポイントです。
フェイスブックやツイッター、ブログ等のアドレスを載せることも効果的です。
9)期限などは入っているか?
企画に対する詳細な期限などは入っていますか?展開時期、締め切り期限などきちんと提示することも大切です。
曖昧な表現をしていると、企画書の読み手側も色々と「想定」しながら読まなければなりません。期日などをはっきり記載しておくことで受け取り側も目処が立ちますし、しっかりプランを立てているという印象も付けられます。
いつまでにこの企画書に対する返答(感想)が欲しいのかということをさりげなく主張することもできますし、採用となった場合のスケジュールもつけやすい利点があり、お互いのためにもはっきりした日付を提示することは大切です。
10)配置やフォントはそれで良いのか?
文字や図、グラフなど適度な間隔を空けること、とにかく見やすい、読みやすい企画書に仕上げることが大切です。ありがちなのは図やグラフを多用しすぎていて、それが一体何なのかわかりにくくなってしまうこと。
1つのテーマに対して1ページを使用するイメージで作成できると良いと思います。並べて比較する場合は別ですが、表やグラフと説明文を交互にすることで見やすくなります。
また、説明の言い回しなど何かをコピペして持ってきていた場合は文体なども統一感がなくなっている可能性がありますので最後に細かく見直す必要があります。
書体や文字の大きさ、太さは統一されているでしょうか。
グラフなどの数字は間違っていないでしょうか。この企画書の見直しにはきちんと時間をかける必要がありますので、それを見越して企画書の作成にかかる日数も考えておきましょう。
11)提出時のファイルは何が良いのか?
一番最初にも書きましたが、作成ツールは様々です。コピーして提出するならまだしも、メールで添付するのはどのファイル形式で提出したら良いのでしょうか。
これは書き換えの出来ないデータ、先方が確実に開封出来るデータで提出しましょう。
一番安心なのはpdfデータでの提出ではないでしょうか。ページの順番が入れ替わることもありませんし、作った配置がずれることもありません。
ワードやエクセルは開くことはできるかもしれませんがマックとウィンドウズでは互換性がなくファイルが壊れてしまうことや貼り付けていた表などが消えてしまったりすることが多々あります。
パワーポイントやイラストレータからもpdf変換はできますし、先方からの指定がない限りはこれで提出することをオススメします。