「脱集団施設化への道」を発売

著者名:河本佳子
ジャンル:障がい福祉
発売日:2025/6/25

書籍概要

スウェーデンに移住し50年以上、作業療法士としてスウェーデンの障がい者の生活を内側から支援してきた作者。
日本に度々帰国しては医療福祉コンサルタントとして活動する中で、日本の重度障がい者の施設の酷い生活状況を目の当たりにする。この状況を変えなくてはと施設改革に携わり始め、理解ある岡山のクムレ法人の理事長と出会い、障がい者の人権、その生き方、自己決定権の在り方などを、職員と共に考え着実にノーマル化し改善してきた。
感覚活動のできるスヌーズレンの建設、保護者を巻き込んだ個室の豊かさ、職員の労働環境の改善などその内容と秘策が本書で赤裸々に語られている。身体的な障がいだけではなく、重度自閉、知的障がい者との共存、互いに笑い合い、楽しめる空間がそこにはある。
厚生労働省では、国連の勧告と共に、集団施設の縮小、地域包括への施策を推進している。その方法やアイデアが本書には凝縮されている。職員として、あるいは専門家として、また施設運営をしている一人としてぜひ手にとってほしい一冊。

著者紹介

河本佳子
1950年、岡山市に生まれ。
1970年、岡山県立短期大学保育課卒業と同時にスウェーデンに渡り、ストックホルム大学教育学部幼児教育課卒業後、マルメ市で幼稚園教師として勤務。ルンド大学医学部脳神経外科作業療法士学科卒業後、マルメ大学病院のハビリテーリングセンターで作業療法士として勤務。
1999年、スコーネ地方自治体より幼児教育さらに作業療法士として25年間勤続功労賞を授与。日本では度々帰国の際に医療福祉コンサルタントとして活動し、スウェーデン大使館で講演し、また全国各地でも講演を行う。
近年、岡山の倉敷にて施設のコンサルタントとして勤務していたが、2020年に再びスウェーデンに戻り、現在はリモートで日本の会議や作業療法学科の講師やスヌーズレンの講師をしている。