著者名:越水玲衣
ジャンル:小説
発売日:2024/12/18
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書籍概要
コロナ禍前夜。日本中の誰もが「おもてなし」の素晴らしさを疑わなかった頃。
ある地方市役所の一角に「コンシェルジュ」なる窓口が誕生した。
「今日からは、ご挨拶は”いらっしゃいませ”、市民のことは”お客さま”と呼ぶように」
そう、この部署のコンセプトは、究極の行政サービス精神を掲げる「市民が何を聞いてもいい窓口」なのだ。
そこに晴れて抜擢された非正規職員の”私(ネコミズ)”。
最初は「コンシェルジュ」という響きにふさわしい自分になろうと奮闘するのだが、内からも外からも不条理な扱いを受けているうち、徐々に「カスハラ」というコミュニケーション不全の本質について考えるように。
ミニマムミュージックのように同じ場所で同じ業務を繰り返しながら、やがて”私”は密かに決心する。
「お客さまを神様から人間に戻そう――」と。
暴言や恫喝だけではない「ミクロレベルのカスハラ」を可視化。
ユーモラスかつ解像度高く描き出す、定点観測的セミフィクション(事実にもとづいたフィクション)小説!!!
もしかしてこれが、カスハラから脱するための、最も新しく、最も現実的な小説かもしれない――
著者紹介
越水玲衣(こしみず れい)
兼業文筆家。新潟県生まれ。文化学院/日本大学 卒業
POPデザイナーを経て、行政窓口の非正規職員に。
震災関係窓口、教育委員会、税務、母子事業等の業務を経験したのちにコンシェルジュ(総合案内)として採用され、5年間で延べ3万人の案内や相談を受けた。
文筆業では、16歳で映画雑誌『ロードショー』エッセイ部門大賞、及び新潟県高校文芸・小説部門奨励賞受賞。
以来、市民劇の上演脚本やカルチャーコラム、音楽エッセイ等、幅広いジャンルで執筆・寄稿しながら、自身の経験や考えを文字によって発信し続けている。たまにDTPデザイナーやタロット占い師として出没する時も。心の師匠はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
|現在の活動|
ブログ「明日のためのモーツァルト~モーツァルトの手紙~」
モーツァルトが生前書いた膨大な手紙の中から、風の時代を迎えた今に役立つ人生訓を引き出すブログ。
https://ameblo.jp/mozartism/
連載エッセイ「風(音)と官能」
芸術に野生を取り戻す、内なる旅のマガジン。(不定期更新)
とかく高尚な切り口で語られがちな芸術を肌感覚で楽しむために。古今東西の音楽・映画・展覧会からコントまで、「エモい」と感じたコンテンツを新しい目線で紹介します。
https://note.com/hrmz_reina/m/md93f49f5b738