ビジネス書の装丁とは?役割や作り方

ビジネス書の装丁とは?

ビジネス書の装丁とは、書籍の外面デザインを指します。別の言い方をすると書籍のパッケージデザインです。

ビジネス書の装丁に含まれるものを以下にまとめました。

  • 表紙・背表紙・裏表紙
  • カバー

また、上記に加えて本を入れる箱のデザインも装丁デザインに含めるケースもあります。

本の装丁は単にデザインだけではなく、どんな材質を選ぶのか、どういった加工を施すのかという点も含まれます。

装丁を手掛ける人のことを装丁家あるいはブックデザイナーと呼びます。ビジネス書の装丁はさまざまな知識が要求される難しい仕事です。そのため、多くの場合、装丁は専門のデザイナーが担当します。

本の表紙・製本は、大きく分けてハードカバーとソフトカバーの2種類に分けることが可能です。ハードカバーは上製本とも呼ばれ、厚いボール紙を上質紙で挟み製本します。場合によっては、皮や布でボール紙をくるみ、製本するケースもあります。ソフトカバーとは薄くて柔らかい紙を表紙に用いる製本方法であり、並製本とも呼ばれます。ビジネス書ではハードカバーとソフトカバーのいずれも用いられるケースがあります。

ビジネス書の装丁の役割

ビジネス書の装丁は重要な役割を果たすため、こだわることが大切です。

本の装丁は、本の顔というべきものであり、書店でまず目につく部分になります。本の装丁が印象的なために、つい手に取ってしまうという人は少なくありません。CDを買う際にジャケ買いをする人は多いです。それと同じで、本の装丁が気に入って購入する人は珍しくありません。

表紙のデザインひとつで売れ行きが大きく変わるケースがあります。たとえば、難しい専門書が人気の漫画とコラボし、カバーデザインが新しくなったことで売れ行きが良くなった事例があります。

本の装丁が変わった場合は新装版として発売されるケースが多いです。新装版になるだけでも書店の中で目立つようになり、実際に売上が伸びることはよくあります。

ビジネス書の装丁デザインを考える方法

ビジネス書の装丁デザインを考える際のポイントを紹介します。

想定読者に合わせた美しさ

ビジネス書の装丁は美しさを重視することが大切です。装丁が美しければ、それだけで多くの人が興味を持ちます。
ただし、内容が専門的で難しいテーマの場合、意図して野暮ったいデザインを採用するケースもあります。手軽さの対極を突き詰めることで、届けるべき人にだけ届けるデザインも一つの美しさです。

シリーズものは統一感

ビジネス書の中でもシリーズものは、デザインの統一を重視する必要があります。
業界解説書や、年度ごとに発刊される書籍などが該当します。

シリーズにファンが付いているケースでは、著者はその恩恵を得られます。

目に留まり、手に取ってもらう

ビジネス書の装丁は、書店の中で目に留まり、手に取ってもらうことを重視しましょう。書店を訪れれば、数多くの書籍が書棚に並んでいます。ビジネス書は特に種類や数が多いため、ほとんどの書籍は埋もれてしまうでしょう。その中で注目されるには、ビジネス書の装丁を工夫しなければいけません。

キャッチコピーにも気を配る

誰向けか、何を得られるか、どういった失敗を防げるか、類書との違いは、著者のバックボーンは、ポジティブ表現とネガティブ表現を入れ替えられるか、数字で表すことができるか、このような切り口を意識し、コピー作りをし、装丁に含める言葉を選びます。

ビジネス書の装丁デザインデータの作り方

ビジネス書の装丁デザインデータはIllustratorを利用し作成します。Illustratorとはテキストと画像・図形を用いて印刷用デザインを作成できるAdobe社のソフトです。イラストやロゴ、チラシなどのデザインに使われており、本の装丁にも活用されています。

Illustratorで装丁デザインを作成する際には版サイズに注意しましょう。

また、印刷用データを作成する際にはトンボをつけましょう。トンボとはトリムマークと呼ばれる目印のことで、裁断の位置として、印刷のときに版がずれないようにするために必要です。Illustratorでは簡単にトンボの作成ができます。