書籍タイトル:風よ、空へ
著者名:龍道 真一
ジャンル:企業小説
発売日:2018/4/23
販売ページ:Amazon
著者コメント
あらすじ
1990年代、世界の電機メーカーを牽引するホープ工業は、液晶TV開発や販売競争に負け経営難に陥る。経営再建を果たすべく会社が決断を下した打開策とは……。熟練技術者達に容赦のない二つの選択が突きつけられた。
その一人である工藤真一も、早期退職か、もしくは僅か一年の猶予期間中に新規事業の目途をつけるという無理難題を課せられ、未知の次世代創エネルギー分野、パーソナル風力発電の技術開発に足をふみ入れることになる。しかしその開発、製品化への道のりは壮絶なものとなった。幾つもの技術課題を解決していくなか、未曾有の災害に巻き込まれ、工藤は真の技術開発、人々のための物づくりに目覚め、会社生命だけでなく自らの生命もかけて、その製品化に挑んでいく!!
筆者自身、大震災を経験していることから、多くの人々の生命を脅かす災害に対し、人々の安全と減災に対する心からの祈りを込めた渾身の一作。本書の技術的裏付けは大学の関係者を交えて事実をもとに構築し、昨今の災害対策ソリューションの一つとして実現可能なレベルまで落とし込み特許出願を行っている。2016年第3回エネルギーフォーラム小説賞受賞候補作で、唯一最終選考まで残った作品。
著者紹介
1953年生まれ。早稲田大学理工学部中退後、京都大学工学部を経て、1980年、同大学修士課程修了。
関西大手電器メーカー勤務のかたわら、企業小説『大衆は神のごとくに正しい』(1993年)で作家デビュー。
阪神大震災の際には、自らの体験をもとにした『裂けた空のかなたに』(1996年)を刊行。ラジオ日本から出演依頼があり、本書の朗読が放送され話題を呼んだ。
また本書の短編化した小説は、カナダの日系新聞日化タイムズで佳作入選第1位に選ばれ、カナダで連載された。
また1999年には時代小説『白輪―小説・伊能忠敬―』(廣済堂出版)を発表。俳優座経営幹部の眼にとまり、加藤剛氏主演、新宿ニューオペラシティ上演舞台『伊能忠敬物語』原作本の一つとなった。続いて時代小説『化天―最後の武士・井伊直弼―』(廣済堂出版、2004年)は、前東京都知事舛添要一氏から電気新聞書評で高く評価された。
現在自らの体験をもとにした企業小説の執筆を続けている。なお、城山三郎審査員長で監修した『今こそ、人を育てる』(光文社、2001年)で、『五千年の歴史に挑戦する人材育成の実例』で入選、刊行書籍に掲載された。