著者名:渡邉 俊幸
ジャンル:災害
発売日:2021/11/8
販売ページ:Amazon
書籍概要
日本全国で台風や豪雨による災害が毎年のように起こっています。水害や土砂災害がまさに人ごとではなくなってきた今、改めて個人や家庭、地域や職場などでの防災対策が必要とされています。
しかし、いざ豪雨や台風の脅威が自分の身に迫ってきた時、気象情報や防災情報の分かりにくさが避難などのボトルネックになっていませんか?
水害や土砂災害の危険性が高まると、気象台や自治体などは警報や特別警報、避難指示など様々な情報を発表します。こうした情報を利用した早期の避難などが期待されているのですが、情報を受け取る側からすると、「種類が多すぎる」「違いがよく理解できない」「何がどう危険か判断しづらい」といった難しさを感じられている方も多いと思います。
本書では、誰もが気象情報や防災情報を使いこなすことができるように、情報の見方に関するコツや避難の判断などへの応用方法が分かりやすく説明されています。避難の検討に役立つワークシートも盛り込まれており、実際に情報を利用することができるような工夫も凝らされています。
本書は気象情報の使い方についてゼロから学びたい方や、職場などで災害時に陣頭指揮をとる必要がある方まで広く役立つ内容となっています。家庭レベルの防災対策はもちろん、地域レベルや企業などでの情報利用のハンドブックがわりにお使いください。
【本書でできるようになること】
・情報を利用して早めの避難や対応が取れるようになる。
・災害が起こりそうな状態が情報から読み取れるようになる。
・インターネットなどで入手できる気象情報や雨の降り方、水位のデータなども利用して危険性を判断していくことができるようになる。
目次
はじめに
第1部 避難すべき災害とはどんな災害か?
1.第1部の目的と構成
2.内水氾濫のリスクの調べ方
3.中小河川の外水氾濫リスクの調べ方
4.大河川の外水氾濫リスクの調べ方
5.土砂災害のリスクの調べ方
6.災害が起こりそうな怖い雨量の調べ方
7.災害は影響で考えること
第2部 A案とB案で考える避難行動
1.第2部の目的と構成
2.理想的な避難行動としてのA案とその阻害要因
3.代替措置としてのB案
第3部 避難に情報をあてはめる
1.第3部の目的と構成
2.災害発生のきな臭さを伝える第一報
3.情報に現れる内水氾濫の手がかり
4.情報に現れる中小河川の外水氾濫の手がかり
5.情報に現れる大きな河川の氾濫の手がかり
6.情報に現れる土砂災害の手がかり
7.風が強くなる前の避難を可能とする情報
8.気象レーダーと雨量で分かる危険な雨
9.避難指示などの防災情報の意味と使い方
終わりに
著者紹介
渡邉 俊幸
気象予報士|気象とコミュニケーションデザイン代表
2001年より愛知県旧西枇杷島町の防災担当として災害対策に従事。2005年に民間気象会社に移り、全国の自治体などに向けて防災気象情報を提供。その後、民間シンクタンクを経て、2013年よりオーストラリアの大学院にて気象情報の利用に関する研究を進める。2014年から水害対策で世界の先端を行くオランダに拠点を移し、気象情報の利用や水害対策についてコンサルティングを行う気象とコミュニケーションデザインを設立。2017年から2018年にかけて、世界銀行の防災分野のシニアコンサルタントとしてエチオピア政府を対象としたプロジェクトにも参画。現在は危機管理とBCPの専門メディア・リスク対策.comなどにて連載を持つ他、一般や企業向けの気象防災セミナーの講師も務めている。
ホームページ https://www.suigaitaisaku.com/