「地獄の底で、天国の歌を ―刑務官 東邦彦の遺言」を発売

著者名:田邉諒知
ジャンル:歴史
発売日:2026/10/9

書籍概要

「刑罰とは、復讐ではなく教育である」
帝大卒のエリートの道を捨て、社会の最も暗い監獄へと身を投じた実在の行刑官・東邦彦。戦時下のジャワ島で受刑者の命と尊厳を守るため奔走した彼を待っていたのは、敗戦後の過酷な運命だった。かつての同胞の裏切り、そしてオランダ軍法会議からの死刑求刑――。「地獄の底で天国の歌を歌い続けた偽善者」と断罪された男は、絶望の法廷で何を語るのか。
そして現代。日々の業務に葛藤する若き刑務官・四ノ宮は、東が遺した魂の書に出会い、その数奇な足跡を追い始める。凶悪事件を起こした少年との対峙、遺族の悲痛な叫び……。
人は人を造り直すことができるのか?
答えのない問いの果てに、時を超えて手渡される「希望の光」とは――。信念と現実の狭間で苦闘する者たちの魂を描く、圧巻の歴史ヒューマンドラマ。

著者紹介

田邉諒知(たなべ・りょうち)
現役刑務官。法務省所属。
平成17年刑務官を拝命後、刑務所や少年院などの矯正施設に長年勤務し、受刑者や非行少年の改善更生・社会復帰支援の最前線に立つ。日々の勤務の傍ら、行刑史に深い関心を抱き、戦時下のジャワ島(現インドネシア)で刑務所管理のトップを務めた実在した元刑務所長・東邦彦氏の生涯について約15年間にわたり独自に研究。令和7年(2025年)には東氏の足跡を辿るためインドネシアの刑務所へ現地調査に赴く。ご遺族と交わした「戦犯としての汚名をそそぐ」という約束を果たすべく執筆した本作が、初の著書となる。